昨日に引き続き、和田先生の講義を聞かせていただきました。
今日は主にドイツワールドカップのアジア予選についての ケーススタディーでした。 一次予選のオマーン戦から、出場が決定する北朝鮮戦まで 日本代表がたどってきた道を振り返るという内容です。 その一例を話したいと思います。 ドラゴン久保の試合終了寸前のゴールで 辛くも勝利したオマーン戦、 苦戦するのは予測されていたようです。 というのも、オマーンの代表はほぼ国内組で チェコ出身の名将ミラン・マチャラ監督の指導のもと チームとしての活動が非常に充実していました。 また、ガルフ杯と呼ばれる中東の中で大きな地位を占める試合で、 かなり完成されたサッカーが展開されていたので、 これは厳しくなるという印象を持ったそうです。 一方の日本は、いわゆる海外組が前日合流するなど チームの組織が未完成でした。 このように、ゲームに至るまでのチーム事情にまず不安がありました。 また、実際のゲームを見ながら苦戦した原因を探っていくと オマーンは高い身体能力を駆使した 徹底的なマン・マークをしてきました。 あんまり詳しいことは分からないのですが、 ボランチの選手やサントスまでもマンツーマンでつくという かなり大胆な作戦だったそうです。 さらにほとんどのプレーがボールをつなごうとせず クリアをするという戦法でした。 このように、オマーンは極めてディフェンシブ、 完全に日本対策をしてき訳です。 だからこそあの1点は非常に貴重でした。 次のアウェイ戦ではオマーンが 攻撃的にならざるを得ない状況を引き出せたからです。 後でネットで調べてみたのですが 巷では、この試合について オマーンをなめていたとか、 知将ミラン・マチャラの術中にはまったとか いろいろ言われているようです。 しかし、舞台裏を知ると、 そのような発言には全く根拠がないということが分かります。 日本の分析班の中では、ほとんどが想定内だったのです。 代表ははじめから苦戦を予想しており、 結局オマーンをなめていたのは誰かというと メディアでありサポーターであったということです。 こんな感じで予選の各試合について解説してもらいました。 チームの戦略を立てるスタッフがいることは知っていましたが、 ここまですごいとは正直思いませんでした。 少なくとも対戦相手は丸裸です。 ここまでやって負けるなら、戦略・戦術云々ではなく 選手の力が足りないんだなって感じです。 あそこで誰々を出さないからダメなんだよ、とか偉そうに言う自分が なんとも恥ずかしくなりました。 たぶんそんなことは最初に監督の頭に浮かんで 消去されたアイデアなんだろうなと思いました。 ゲームはもっと深いところでかけひきが行われているのです。 もはや世界で戦うのに ピッチの外で遅れをとっていたら絶対に勝てない ということを思い知らされた二日間でした。
by taji-kistan
| 2005-12-18 08:33
| 日常の出来事
|
カレンダー
カテゴリ
以前の記事
2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 09月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 フォロー中のブログ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||