リンフォード・クリスティー 9秒87 (+0.3)
アンドレ・ケーソン 9秒92 デニス・ミッチェル 9秒99 カール・ルイス 10秒02 ブルーニー・スリン 10秒02 フランク・フレデリクス 10秒03 ダニエル・エフィオン 10秒04 レイモンド・スチュワート 10秒18 バルセロナオリンピックを制したリンフォード・クリスティーがここでも力をみせ、9秒87の自己ベストで優勝した。ほぼ無風状態で、いい追風が吹けば9秒7台が出たかもしれない。前大会を世界新で制したカール・ルイスは4位に敗れた。 レースは序盤、ケーソンとミッチェルが飛び出すものの、クリスティーがぴたりと付け、60m地点でミッチェルをかわし、80m地点ではこの年の全米チャンピオンであるアンドレケーソンに並び、最後の20mで抜き去った。このときのクリスティーは30m以降の各区間タイムで決勝進出者8名の中でトップだった。 80m~100mは後半型で有名なカール・ルイスも1秒72を記録している。最下位から4人を一気に抜き去りゴールになだれ込む瞬間は迫力があったが、30mで0.1秒、60mで0.14秒クリスティーとの差をつけられ、上位争いにまったく絡めなかった。 2着のケーソンは、80m~100m区間のクリスティーとのタイム差0.05秒がそのまま100mトータルでの差となった。前半から中盤にかけてはクリスティーにも勝っていたが、最後の20m持たなかった。 (区間タイムは93年の陸上競技マガジンのデータを参照) ちなみにケーソン選手は100m48~49歩の間でゴールする9秒台選手としては非常に珍しいタイプで、マンガみたいな超速ピッチで走っていた。他にはティム・モンゴメリーも似たような感じだ。現世界記録保持者アサファ・パウエルは45~46歩で、ジャスティン・ガトリンにいたっては42歩ちょうどで走りきることもある。世界トップクラスになっても歩数と歩幅の関係は人それぞれといったところか。 3位のミッチェルは、91年大会同様に見ていて気持ちいいほどの飛び出しをみせた、がしかしそのアドバンテージは60mを前にしてクリスティーに逆転されてしまい、60m以降だけで0.15秒の差をつけられた。典型的な前半型失速のレースとなってしまった。 この時に日本から出場した井上悟選手は準決勝で10秒39(8位)であったが、30m地点で決勝進出者中ダントツにスタートの遅かったルイスに0.02秒だけ先行し、60m地点ではまだ最下位であったルイスよりもすでに0.08秒遅れている。クリスティーから比べると実に0.22秒の差だ。この頃は、世界と30mも勝負ができなかったという事実が浮き彫りになっている。
by taji-kistan
| 2006-11-04 17:35
| かけっこ【2007更新停止】
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